文学ファイター

If I were God, ……

畏怖という気持ち

『神を畏怖する』という言葉があります。ですが、私を含めて日本人のほとんどが神を信じておらず『畏怖する』という気持ちがどのようなものなのか、いまいちピンと来ない人が多いと思います。

そこで、今回は皆様に『畏怖する』という気持ちが具体的にどのような気持ちなのかを、神というものがどのような存在かという解説を通じて体験して頂こうかと思います。

神は全知全能です。全ての事を知っており、なんでも出来ます。

宇宙の始まりや、宇宙が存在する前には何があったのか。人類の始まり。これから起こる未来のこと――。全て知っています。そう考えると、神様ってちょっと遠い存在のような気がしてしまいます。

神は何でも出来るので、理屈で言えば例えば家事とかも得意という事になります。料理、洗濯、掃除、子供をあやす、全てプロフェッショナルな技で完璧にこなすことが出来ます。人類史上最高に美味しい肉じゃがやコロッケを作れ、秘伝の技で作った衣料用洗剤でニオイ汚れも完璧に除去し、掃除では嫌味な姑ですら文句を付けられないほどホコリひとつ残さず、人類史上最高のベロベロバーで子供をあやす……。そう考えると、神様にちょっと親近感を感じるのではないでしょうか。

さて、神様は全知全能ですから、もちろん狂人の気持ちも理解できてしまいます。殺人鬼の『殺人の楽しさ』とか食人鬼の『人肉の美味しさ』とかも理解できてしまいます。なんなら、殺人鬼と一緒に、天国へ行けない罪人を殺したり食べたりするかもしれません。「一気に殺すよりもジワジワとなぶり殺して、相手が弱っていくのを見るのが楽しいんだよねー」とか言ってるかもしれません。そう考えると、神様ってちょっと怖いですね。

さて、神様は全知全能です。日本の『萌え』の文化も当然理解できます。「『萌え』とは何か」について、10時間くらいみっちり話し続けることができます。ジブリの中の「萌え」や、最近のアニメの中で一番の「萌え」、日本で一番可愛いアイドルは誰か、AKB48で一番可愛いのは誰か、全て理路整然と説明することができます。

もちろん、オタク文化も理解しております。オタクの人たちとアニメでもアイドルでも電車でも映画でもロボットでもなんでも語り合えます。もちろん、オタクのダンス、オタダンスも余裕で踊れます。それどころか、オタダンスの創作も出来ます。そう考えると、神様に対してちょっと引きますよね。

また、神様はあなた自身のことについてもよく知っています。あなたが初めて喋った言葉や、あなたの初めての恋、人に言えない秘密や、お風呂に入ってまずどこから洗うのか、とか……。トイレも覗き放題です。そう考えると、くすぐったいような気持ち悪いような微妙な気持ちになりますね。

総合すると、神とは、宇宙の始まりを知っており、人類史上最高の肉じゃがを作れ、殺人の楽しさを知り、オタダンスを完璧に踊れ、あなたの初恋とトイレの覗き見をしています。

はい。今あなたが神様に感じているそのなんとも言えない気持ち。それが畏怖です。多分。

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