文学ファイター

私の思い出話。

イジメとか塾とか学校とか社会性の話

子供の頃、私はどちらかというといじめられっ子でした。

小学三年生か四年生の頃、私は塾に通っていました。塾では男女合わせて12人くらいのクラスで学んでいました。

ところで、小学生の頃って男と女で軽い悪口を言い合ってたりしませんでした?私はしてました。

ある日、塾から親に連絡があったらしく「女の子が塾でいじめられているらしいけど、知らない?」と親に聞かれました。

私は知らないと答えました。少なくとも、私の知る範囲ではいじめはありませんでした。その女の子もクラスメートでしたが、特にいじめられている様子はありませんでした。

結局その女の子は塾をやめてしまいました。一週間後くらいに、たまたま道であったので、挨拶代わりに軽く悪口を言ったら、女の子がガチで泣き出しました。私は逃げました。

いじめはあったのです。しかも、おそらく犯人は私です。ショックでした。いじめてるつもりが全然ありませんでした。

いじめって、もっとキックとかパンチとか暴力が伴うものだと思っていました。または、クツを隠されるとか、上履きに画鋲を仕込まれるとか、トイレで用を足していると水をぶっかけられるとかそういうものだと思っていました。

しかも私は別にその女の子に特別に悪口を言っていたのではなく、男女関係なくそこそこまんべんなく軽い悪口を言っていました。もちろん、私が一方的に悪口を言うのではなく、相手からも悪口を言われていました。

悪口自体も、「死ね」とかそういう辛辣なものではなく、小学三年生か四年生が考えつく程度の悪口だったと思います。確か、その女の子はメガネをかけていたので、メガネをからかう悪口を言っていたと記憶しています。

私はその女の子が好きでも嫌いでもありませんでした。特になんの意識もしていない、ただの塾のクラスメートでした。その女の子が塾をやめなければ、私はずっとその女の子に悪口を言い続けてた――つまり、いじめという認識なしにいじめ続けたと思います。その女の子が自殺しないで本当によかった。

今思えば小学校で私をいじめてた子もいじめという認識なく私をいじめてたのかな……。

社会性の話。世の中には色々な人がいる。最低なクソ野郎もいれば、神様みたいにいい人もいるし、傷つきやすい人もいれば、怖い人もいる。

その辺を学ぶために学校という制度がある、というのはよく聞く話です。確かに学校は表向きは勉強をするための場ですが、色々な人がいるので、色々な価値観を持った人がいることを学び、どうコミュニケーションを取ればいいのかを学び、自分が今後どのように生きていけばいいのかを学ぶのです。

小学二年生か三年生の頃、苗字が別のものに変わった女の子がいました。なんせ私は子供だったので、苗字が変わった理由とか全然知らず、その女の子に「苗字って変えられるんだ。へー。いいなぁ。どうせなら、もっと格好いい苗字にすれば良かったのに」と言った覚えがあります。死ね私。

今思い出すと、その女の子は考え方が大人でした。多分、8歳か9歳の彼女は、8歳か9歳なりに人生を色々経験して、大人の考え方を持っていたのだと思います。多分彼女には、周りのクラスメートは皆バカなクソガキに見えたことでしょう。バカなクソガキでごめんなさい。好きでした。

そう言えば、学校で格好いい生き方をしている子、というのもいる。

小学校の朝会で、校歌を歌うとき、皆適当に歌うんですよね。やる気ないし。っていうかそもそも歌わない。でも、あるクラスメートの女の子がマジメに歌っていました。

私は子供の頃、どちらかというとマジメ人間でした。グータラに生きるのとマジメに生きるのどちらの生き方を選びたいか、というとマジメに生きていきたかったです。

実は、皆がマジメにやってる中で、一人だけグータラになる、っていうのは簡単です。むしろ、皆が適当にやってる中で一人だけマジメにやる、っていうのは凄く難しくて勇気がいります。周りに「なにいい子ぶりやがって」的なことを言われます。

でも、その女の子は、皆が適当に校歌を歌う……っていうか、そもそも歌っていない中、一人だけマジメに歌っていました。私は表向き無関心でしたが、心の中で「かっけー!!」って思ってました。一緒にマジメに歌う勇気がなくてごめんなさい。好きでした。

そんな小学校を転校して転校先がそこそこ荒れていて、小六、中学生の頃はきつかったです。サバイバルでした。軽く学校が荒れていて、私はどちらかというと弱者の部類でしたから、一歩間違えば目をつけられていじめられるような立場にいました。が、弱者には弱者なりのサバイバル術があります。私は喧嘩弱いし、友達少ないしですが、怖い人たちとはできるだけ目をつけられないようにコミュニケーションでどうにか頑張ってました。いや、コミュニケーションとか言う生易しいものではなく、駆け引きです。私、そもそもコミュニケーション能力ないのに、ずっと駆け引きで怖い人たちとの距離をそこそこ保ってました。頑張ったな私。その中学は中三の頃に転校してしまうのですが、私と仲良くしてくれてた子が、私が転校する少し前くらいから、ちょっといじめられ始める傾向にあったのが心残りです。その子は、マジメな人でした。で、皆が適当にやる中でも、マジメに作業してしまう子でした。周りで「あいつ何いい子ぶりやがって」的な空気が蔓延してたんだよ。私も頑張ってそこそこ守ったんだよ。今、大丈夫?生きてる?中学無事にクリアできた?多分、無事に受験突破して高校に行けば、偏差値高い所に行けば、あまり荒れてなくていじめも無いと思うから、無事にいじめられずに高校に行けれてばいいんだけど。

で、中学三年の頃に引っ越した先が、全く荒れてなくてさ。大抵クラスに一人は怖い人もいると思うんだけど、その人も全然怖くないの。駆け引き全く必要ないの。私はそこでは友達を作らずに、浅いつきあいのままクラスメートと付き合ったんだけど、なんかもう楽勝だった。天国だった。私は当時よく「平和だねぇ……」って独り言呟いてた。それくらい平和だった。まぁ、その分皆マジメに勉強してて、高校本当は国公立行きたかったんだけど、あきらめて私立に行ったんだよね。

多分、コミュニケーションとか生きる力を養えるのは荒れてる学校のほうなんだけど、かと言って大人になってから荒れてる学校出身の方が稼げるか、っていうとそんなこと無いのが面白いところで『勉強ができる』っていうのも十分武器になるんだよね。

去年か一昨年かその前の年くらいに、中学一年生の女の子が夏休みの宿題が出来なかったという理由で自殺したニュースが少し話題になった。

ネットでは「その程度で死ぬなよ」とか「この程度で死んじゃうとか、この子どうせこの先生きれなかったよ」とか言われてた。

でも、元マジメ人間の私としては、夏休み中に夏休みの宿題が終わらずに自殺しちゃう心持ちが、実はちょっと分かる。

多分私だけじゃなくて、元マジメ人間の大人たちは、さすがに死にはしないけどこの女の子の気持ちが少し分かるんじゃないだろうか。

今現役で学生のマジメ人間たちも、さすがに死にはしないけどこの女の子の気持ちがやっぱり少し分かるんじゃないだろうか。

でも、マジメ人間じゃない人たちにこの気持ちを伝えるのは難しいよね。自分でも説明できない。多分、マジメ人間の各々が頑張って説明してもその人の人生経験に依って内容が微妙に異なると思う。

多分、マジメ人間というのは「普通」というレールから外れるのが死ぬほど恐怖に感じるんじゃないだろうか。「普通」じゃない失敗をしてしまって死のうと思ったんじゃないか。

別の自殺した女の子の話で、死ぬ前に、自分が歩いているのが映ったビデオテープを両親に見せて「私の歩き方のどこが変?」ってしきりに聞いていたらしい。両親は全然変なところはないって答えてたけど、その女の子は結局自殺した。その女の子が自殺したのはイジメだったのか違うのかは覚えてないけど、多分なんとなくその女の子もマジメな性格だったと思う。自分が「普通」じゃない歩き方をしてると思ってそれが嫌で自殺したのだ。

中学一年っていうのも大きいのかも。小学校卒業して初めての中学だし。マジメな子はもう高校受験とか意識しちゃったりするんじゃないか。それで中学一年で失敗して「もうダメだ!高校もダメだ!死のう!」ってなっちゃったんじゃないか。

私は別に中学生の頃もそこまで勉強に気合入ってなかった。勉強苦じゃなかったし。小学校のテストの延長くらいに考えてた。初めての中間テストも、いつもの時間に寝ようとしたら親に「いや、一応もうちょっと勉強したら?」って言われて、教科書一応パラパラ見て、で寝た。テストも80点とか85点とか、良くはないけど悪くもないね的な無難な点数を取ってたと思う。

当時マンションに住んでたんだけど、同じマンションにクラスメートじゃないけど同学年の女の子が住んでた。一度もその女の子と喋ったこと無いけど、親同士が知り合いだった。

後から親に聞いたんだけど、その女の子は初めての中間テスト前夜「緊張して寝られない」って親に言ったそうな。私よりマジメ要素が高かったんだね。で、こんな子もいるくらいだからそりゃ夏休み中に宿題が終わらずに自殺しちゃう子がいたっておかしくない。

たまに「学校なんて必要ない。行かなくていい」って主張している大人がいる。でも、多くは社会的強者が言っている。学校で社会性なんか身につけなくても、一人で生きていけるような人たちだ。

私はどちらかというと自分のことを社会的弱者だと思ってる。で、「学校が必要か否か?」って聞かれると、これ凄い難しいよね。確かに社会性身につく。だけど、弱者から言わせてもらえば、無理して学校行ってると、まかり間違うと死ぬからね。もう何が理由だったかは全然思い出せないけど「死ぬほど学校に行きたくない日」っていう日があったことは覚えてる。しかも、一日だけじゃなく、しょっちゅうあったり、連続で何日かあったりする。でも、「学校すらクリアできずに大人社会で生きていけると思ってるの?」って聞かれるとなんも言えない。

生きてくって難しいね。終わり。

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