文学ファイター

カリスマ性が欲しい

カリスマ

お久しぶりです。最近、何を目的に生きていけばいいのか分からなくなってきました。人生迷走中です。

人生を迷走していると、何かに頼りたくなってきます。神に。仏に。カリスマに。

皆さんの回りにカリスマ性を持った人っていますか?私の側にもカリスマとまではいかないまでも「あー。この人、リーダーになるべくして生まれてきたわ」みたいな人がいます。なんでしょう。リーダーオーラとでも言いましょうか。

でも、ちょっと待てよ。カリスマ性ってなんだ?そもそも私はなんでその人に少なからずカリスマ性を感じるのか。

というわけで、その人を観察しているとある事に気がつきました。そういえばこの人が困る所とかうろたえる所とか落ち込んでる所とか見たこと無いな、と。いつも平常心。

つまり、普通の人が動揺しそうな状況に陥っても、まったく動揺しない。そんな人間から、人はカリスマ性を感じるのではないでしょうか。

「動揺しない」ということは、以前にその困難な状況に陥ったことがあり、それを克服したことがある。もしくは、経験は無いが、その困難な状況をなんとかできる自信がある。

想像してみましょう。はるか昔、人間がまだ原始人でフガフガ言っていた頃。猛獣の群れに囲まれて「もうダメだ!死ぬ!」っていうときに、リーダー原始人が鼻歌歌いながら火を起こして余裕で猛獣を追い払ったりすると、やっぱり我々一般原始人はリーダー原始人にカリスマ性を感じるでしょう。感じざるを得ないでしょう。

我々一般人が困難に陥ったときに救ってくれる――そういう根底の考えの下、我々はカリスマ性を持った人に魅力を感じるのではないでしょうか。

では、我々一般人はカリスマ性を持つことは出来ないのか?血で血を洗う戦場のど真ん中で、鼻歌を歌えるような人間に!カリスマに!なれないものか!?

考えて見ましたが、要は人が動揺するような環境で自分は平然としていればいいのですから、案外カリスマ性をもつのは簡単です。

カリスマ性を持つために必要なのは、友達一人と、歯ブラシです。

まず、友達に「今日は彼女とデートだから、歯ブラシで一心不乱に歯を磨きながら、俺の後ろを一言も喋らずについてきてくれないかな?」と頼みます。

友達がOKしてくれたら、あとは簡単です。街へ繰り出しましょう。あなたの後ろで友達は一心不乱に歯を磨いています。

待ち合わせ場所に、先に彼女は着いていました。「ごめん、待った?」とあなたは爽やかに言います。彼女はすぐに異変に気がつきます。あなたの真後ろで知らない男が必死の形相で歯を磨いています。

なに?この異常な状況は。彼女は動揺しつつ、あなたに聞きます。「後ろの人、誰?」。あなたは爽やかに答えます。「さぁ?良く知らないけど、そんなことより遊園地いこうぜ!」

そんなことより、って何?彼女の動揺は大きくなるばかりですが、あなたは平然と彼女をつれて遊園地へ行きます。入場チケットを買うあなたと彼女。その後に、チケットを買う歯磨き男。チケットを売るおばちゃんも、動揺を隠せません。ジェットコースターでは、前は急降下。後ろは歯磨き男。お化け屋敷に入り、お化けに驚くあなた。歯磨き男に動揺するお化けたち。観覧車のてっぺんで景色に感動するあなた。なぜ歯磨き男も一緒に3人でゴンドラに乗ったのか分からず、無言と真顔を貫き通す彼女。

もう彼女は明らかに動揺してます。狼狽してます。命の危機を感じています。しかし、そんな中平常心でやさしく彼女をエスコートするあなたを見て、彼女が感じるもの……この異常事態に!!変質者につきまとわれてるのに!!いきなり襲ってくるかもしれないのに!!なのに心に余裕をもったあなたは今の彼女にはまぶしすぎます!そう!彼女は!あなたに!カリスマ性を感じているのです!!

ちなみに、さらにカリスマ性を増やしたい場合は、単純に一心不乱で歯を磨いてくれる友達をもう一人用意しましょう。

一人の歯磨き男なら、まあ、ただの変質者な可能性も捨てきれませんが、二人となると事態は深刻です。いえ、深刻なのか何なのかすら分かりません。話しかけても何も答えてくれない人間が二人もいる!しかもめっちゃ歯を磨いてる!恐怖を感じるべきなのか、それとも恐怖じゃない別の何かを感じるべきなのか!?一体なに!?世界破滅の序章!?

単純にカリスマ度を上げたい場合は人数を増やせばいいだけなので、これであなたは今後はいくらでもカリスマ性を高めることが出来ます。

そう考えると、世界の有名なカリスマ達も理論は単純です。日本の天皇になぜカリスマ性があるかというと、天皇は我々日本国民全員の前に立っても動揺せず、平然としてスピーチしたり出来る……上記例で言えば、我々日本国民1億2500万人が天皇の後ろで一心不乱に歯を磨いている状況で、天皇は平然としていられるのと同義ですね。つまり、天皇のカリスマ性は数値で言えば"1億2500万歯磨き"のカリスマ性と言うことです。

アメリカの大統領はアメリカ国民"3億歯磨き"のカリスマ性、アッラー様は信者"16億歯磨き"のカリスマ性で、イエス・キリスト様は信者"21億歯磨き"のカリスマ性を持っています。

なお、この理論を元に、今後は"歯磨き"をカリスマ性を表す単位とし、1歯磨きを"一人の人間が一心不乱に歯を磨いているのを、まったく動揺せずに受け流せる程度のカリスマ性"と定義する。

上記前提を踏まえ、以下の設問に答えよ。

問一:20歯磨きを持つ実在の人物の名を――

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